テレワークを導入する方法
総務省が進める働き方改革の実現方法の一つとして「テレワーク」があります。
テレワークの導入には以下のような方法があります。
- リモートデスクトップ:自身のパソコンに社外から接続
- VPN:社内ネットワークに社外から接続
- クラウドファイルサーバ:社内、社外から共通して利用
- 仮想デスクトップ:仮想マシンに社内、社外から接続
この中で、仮想デスクトップについて説明します。
仮想デスクトップとテレワーク
仮想デスクトップとは、仮想化システム上に構築されたパソコン環境(デスクトップ)を、利用者のクライアント端末から操作します。クライアント端末は、大別してハードウェア型とソフトウェア型の2種類があります。
仮想化システム内にパソコン環境が集約されているので、一元的に管理することができ、メンテナンスが容易です。利用するクライアント端末が変わっても同じユーザIDで認証すれば、自分のパソコン環境を呼び出して使用できるのでクライアント端末が故障しても問題ありません。また、基本的にクライアント端末にはデータが残らないので、クライアント端末の紛失などで情報漏洩するリスクも下げられます。
オンプレミス型とクラウド型の仮想デスクトップ
仮想デスクトップには、オンプレミス型とクラウド型の二種類があります。
オンプレミス型仮想デスクトップ
オンプレミス型は社内やデータセンタに、物理サーバを使用し仮想化システムを構築する利用形態となります。
オンプレミス型の場合は、自社の要件に合わせた環境を構築できるなど、細かなカスタマイズが可能です。また、他社の利用によるパフォーマンス低下などの影響を受けません。 サーバ機器の導入や仮想化システムの構築、通信基盤の整備などの、少なくはない初期導入コストが必要となります。また、要件定義、概要設計、詳細設計など、導入を決めてから実際に利用を開始するまでに、検討しなければならないことがたくさんあります。
クラウド型仮想デスクトップ
クラウド型仮想デスクトップは、クラウド上の仮想化システムを、インターネット経由で利用する形態となります。また、サービスとして提供されている仮想デスクトップもあるので、素早く導入することができます。
クラウド型仮想デスクトップは、費用対効果を見極めながら規模や性能を柔軟に拡大・縮小することができる特徴があります。このため、入念な検討をしないと導入に失敗しやすいオンプレミス型より容易に導入できます。
テレワークとクラウド型仮想デスクトップ
仮想デスクトップがテレワークに適する理由には以下が挙げられます。
- 多数のパソコン環境を容易に管理できる
- 使用するクライアント端末にデータが残らないので、情報漏洩リスクが低減する
- 利用するクライアント端末の性能に依存しにくい(ソフトウェア型)
クラウド型はオンプレミス型と比較して特に優れている点があります。
- 初期導入が容易である
- ハードウェアメンテナンスが不要な為、運用の負担が少ない
- 規模や性能の拡大、縮小が容易である
- ハードウェアの定期更新が必要ない
テレワークの導入に、仮想デスクトップを検討してみてはいかがでしょうか。