一般的に言われている様に、クラウドサーバは本当に運用コストを削減できるのでしょうか?
サーバ運用とは、サーバが正常に稼働していることを監視し、問題が起きた際に状況に応じて対応、正常な状態を維持することです。
システム(またはサービス)を稼働させるための重要なサーバに問題が発生すると、システムが利用できなくなってしまいます。
問題が発生した時には、その原因を特定しサーバ復旧をする必要があります。
社内向けのサービスであれば作業時間や停止時間を調整することも可能です。
一方、社外向けのサービスやインターネット上でサービスを公開している場合、サーバ運用は24時間365日稼働することが求められる場合もあります。
それを踏まえた上でクラウドサーバを利用する場合、以下のような運用面のメリットがあります。
- 物理的な機器の故障を気にしなくて良い
- 利用した分の料金を払う従量課金のため、利用するサーバスペックを最小限に抑えられる(急に性能が必要になっても一時的に増強したり、必要のないサーバを好きな時に停止したりできる)
- 不要な場合は利用を解除できる
クラウドサーバで利用者が行う必要がある運用とは
クラウドサーバに移行したとしても以下の点は利用者が管理する必要があります。
- クラウドサーバ上で動くOSやアプリケーションソフトの設定変更運用
クラウドサーバを提供している事業者のほとんどでは、クラウドサーバにインストールしたソフトウェアやOSの動作は保障していません。
利用者が設定した内容やインストールしたソフトウェアについては利用者の自己責任で行う必要があります。
インストールしたソフトウェアやOSの運用を外部に委託する場合は、運用委託サービスなどを契約する必要があります。
クラウドサーバを利用することで運用コストを下げられるかは、サーバ運用にかかる作業時間が物理サーバと比較して短縮できるのかどうかとなります。
また、利用しているサーバをクラウドへ移行できるかどうかは、要件によって異なります。
クラウドサーバへの移行を検討する時にはサービス運用に必要な要件をきちんと洗い出した上でコスト比較を行うことが重要です。